新・ことば事情
4367「玉成」
5月18日のテレビ朝日系『報道ステーション』で、国産ジェット機「MRJ」完成への道の特集をしていました。
「MRJ」
とは、
「三菱リージョナルジェット(Mitsubishi Regional Jet)」
の頭文字を取ったものだそうです。中小企業の「技術」も貢献しているという、なかなか興味深い内容でした。
その中で耳に止まった言葉は、三菱重工の社長が着工式典のあいさつで話した、
「MRJを玉成しましょう!」
という中の、
「玉成(ぎょくせい)」
という言葉。初めて耳にしました。辞書を引いて見ると、
「玉成」=玉のように立派にみがき上げること。また、立派にできあがること。転じて、完全な人物にしあげること。(精選版日本国語大辞典)
と載っていました。
『広辞苑』『新明快国語辞典』『デジタル大辞泉』『Goo辞書』(ネット)にも載っていましたが、『明鏡国語辞典』『三省堂国語辞典』『岩波国語辞典』『新潮現代国語辞典』には載っていませんでした。「ちょっと古い、格式ばった言葉」のようです。
Google検索・日本語のページでは(5月22日)、
「玉成」=10万7000件
も出てきました。学校の名前でも出てきたので、「人を磨き育てる」意味での「玉成」は、わりとよく使われているのでしょうね。