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『道浦TIME』

新・読書日記 2011_075

『震災歌集』(長谷川櫂、中央公論新社:2011、4、2初版)

「俳人」である著者が、「俳句」ではなく「短歌」を読んだ。3・11の震災で、胸から吐き出された思いは「五・七・五」では収まりきらず、「七七」と続けてようやくその思いを吐き出すことができたのだと。「短歌」が「歌」であり「俳句」が「句」である。句を超えて歌でしか言えない心の内。歌でこそ言える心の裡。湧き上がる思いを心の底から述べるには、「歌」の形式がピッタリなのだと。

そんな思いが詰まってはいるが、なにぶん短歌は1ページに数首しかないので、

「え、これで1100円?・・・」

と思うと、つい「立ち読み」で済ませてしまいそうになるが・・・・。

「本書の印税は、東日本大震災で被災された方々への義援金として寄附されます」

という文字を見て、「えい!」と購入。

「震災の 思いを込めた 短歌集 定価1100円 印税は寄付」。


star4

(2011、5、4読了)

2011年5月16日 23:00 | コメント (0)