新・読書日記 2011_089
『指揮者の仕事術』(伊東乾、光文社新書:2011、1、18)
2か月近く前、震災直後に読み終えて、あまりの感動にうちの合唱団の指揮者のFさんに「絶対おもしろいですよお!」
と薦めて貸してあげたら、なかなか戻ってこなかったので、感想を書くのが遅れました。ちょっと内容、忘れてしもた。もう一度読みながら思い出すことにしよう。
まず本書は「指揮者の仕事とは何か」「指揮者はなぜ必要なのか?」という、素人が誰しも思う質問に答えるところから始まる。
「休符を振る」というのは、実際に指揮者に振ってもらって歌う身としては、大変よくわかる。コンダクターの危機管理能力は3つ。
1、 何が正しい状態なのかをきちんと理解する。
2、 いま起きている事態が一体何なのか、瞬時に正確に判断する。
3、 最適の対処策を、演奏をストップせず直ちに実行する。
たしかに!いつもやっていることだし、これはほかの仕事にも共通している!
ブーレーズやバーンスタイン、小澤などの巨匠に接して観察したことなども記されていて、本当におもしろいし、「うん、うん」と思ってしまうことが満載!
ベートーベンの第九の歌詞の分析なども、私たちにとっては目からウロコの仕事であった。本当に勉強になりました!
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