新・ことば事情
4349「義援金と現金」
ここ1か月、ニュースで毎日のように出てくる「義援金」。本来は、
「義捐金」
と書くのですが、「捐」の字が「常用漢字ではない=表外字」なので、新聞や放送では、同じ「音」を持つ常用漢字「援」を使って、
「義援金」
となっています。
その「義援金」ですが、「ぎ」「え」をはっきりと言わないと、
「現金」
に聞こえてします。
「義援金」=「GIENKIN」
「現金」 =「G ENKIN」
で、その違いは「ぎ」か「げ」か、ローマ字で書くと「I」の音が入るかどうかの違いであることがわかります。ですから、母音の「I」の音をはっきり口を横に広げて発音しないと「E」に聞こえて、「現金」になってしまうわけですね。しっかりと口を開くことは重要ですね、特にアナウンサーにとっては。
ま、大体「義援金」は「現金」なので、それでもいいと言えばいいのですが、そのまま直接「現金」と言うと、身もフタもない感じですしね・・・。