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『道浦TIME』

新・ことば事情

4344「史上最大のハゲ幅」

先日、東日本大震災の影響で、株式市場が、

「史上最大の下げ幅を記録した」

と速報ニュースで伝えていました。その際に伝え手が、こう言い間違えました。

「史上最大の、は・・・下げ幅」

この「は」の後に何と言おうとしたのかを、「予測」して「再現」しますと、当然、

 

「史上最大のハゲ幅」

 

だと思います。もちろん「そう言おうと思った」のではなく、「そう言い間違う寸前だった」ということですが。

違いは「さ」と「は」の1字だけです。

なぜこんな言い間違いが起こりそうになったのか?

それは、「下げ幅」という言葉で、「下げ」の後には「幅」が続く。気持ちが急いでいたのでしょう、その「幅の"は"」が、先に出てきてしまって、「下げの"さ"」と入れ替わってしまったと推測できます。

サ行とハ行は、比較的入れ代わりやすい。そのことは「それなら」が「ほんなら」「それじゃあ」が「ほいじゃあ」などの例でもわかります。"ほ"ういったことも影響しているのかもしれませんね。

 

(2011、4、11)

2011年4月13日 02:35 | コメント (0)