新・ことば事情
4328「八百長とサンタ」
大相撲の八百長問題、ちょっと今、ニュージーランドの地震や京大のケータイでのカンニング事件や、前原外相の辞任問題やもろもろ、もっと大きなニュースが連続していて、表に出てこなくなりましたが、連日大きく取り上げられていた2月中旬に、ふとこの「八百長」と似たものを思い浮かべました。それは、
「サンタクロース」
です。
えー、このコラム、子どもさんは読んでないですよね?小学生は、読むの禁止です。ここから先は読まないように!!
では、大人の皆さんに。
「サンタはいない」
ということは、「大人はみんな知っている」けれども、「サンタの存在を信じている子供たち」のことを考えて、公の場で、また子供の耳に届くところでは口にはしません。それが「大人のお約束」です。
かたや大相撲。「八百長がある」ことを、知っている人はみんな知っているけど、「大相撲は純粋なスポーツであると信じている人たち」のことを考えて、口にはしない。
つまり、そういうことなのではないでしょうか?違いますか?全然違うかもしれませんが。(お金が絡んでくると、ちょっと事情は変わると思いますが。)あ、そうだ、あれも似ていますね、"着ぐるみ"の、
「中の人」
あれも、関係者に向かって、
「中の人は、夏は暑くて大変でしょう?」
とねぎらうと、
「中の人などいない」
と言われることが最近多いです。そうなんです、「中の人などいない」のです。そうなっているのです。これは「ウソ」ではなく「方便」です。あ。「方便」もまずいのか、いま。うーん、なかなか自由にしゃべりにくくなっているような気もするなあ・・・。