新・ことば事情
4325「アンフレンド」
2月20日の日経新聞のコラム「編集手帳」で
「エジプトのムバラクが、アンフレンドされた。次は誰か?」
というような形で使われる、
「アンフレンド」
が紹介されていました。これはネット用語で、
「アドレスからの削除」
を意味するのだそうです。もちろん「フレンド」は「友好的=味方」でしょうから、「アン」という否定の接頭語が付いた「アンフレンド」は、
「友達でない=敵」
になるのでしょう。本当は「友達でない」が即座に「敵」にはならないであろうに、「二者択一」のデジタル思考では「AでないものはB」となるのでしょう。
これを読んで思い出したのは、ジョージ・オーウェルの『1984年』に出てくる、
「ニュースピーク」
です。これについては「平成ことば事情457」で、詳しく書いたので、そちらをお読みください。