新・ことば事情
4322「脚本と脚色」
先日、三谷幸喜さんと清水ミチコさんの対談本を読んでいたら、
「アメリカのアカデミー賞には、『脚本賞』とは別に『脚色賞』もあるのに、日本のアカデミー賞にはない」
というようなことを三谷さんが述べられていました。それを読んで、
「ふーん、そうなのか」
と思うと同時に、
「脚本・脚色の『脚』ってなんで『あし(脚)』なんだろう?この『脚』にはどんな意味があるんだろう?」
と、気になりました。調べる時間がなかったので、メモだけ置いておいて一週間、ようやく調べる時間が。『新潮日本語漢字字典』を引いてみました。
「脚」=②元となる基礎。「立脚・失脚・脚本」
「脚色」=①小説や事件などを、演劇・映画・放送などの脚本にすること。②事実に手を加えて伝えること。また、その内容。
「脚本」=演劇・映画・放送などで、演出のもととなる舞台装置・台詞(せりふ)・動作などを記したものシナリオ。
ふーむ、そうすると、「脚本」は「名詞形」で、それ(=脚本)を作る「動作」が「脚色」ということか?それならアメリカのアカデミー賞に「脚本賞」と「脚色賞」の2種類あるというのは、もう一つ納得がいかないなあ・・・。そういうことでしょうね?
ちなみに英語で「脚本賞」は、
「Academy Award for Writing Original Screenplay」
で、「脚色賞」は、
「Academy Award for Writing Adapted Screenplay」
あ、そうか!「脚本=オリジナル」で、「脚色=応用」、つまり、
「作曲と編曲のような違い」
か!これならわかりやすいですね。「元となる(=脚)台本」が「脚本」で、「元となる台本(=脚本)」に「色を付ける=アレンジする」のが「脚色」ということですね。そう書いてくれたら、一発でわかったのに!