新・読書日記 2011_017
『鉄学概論~車窓から眺める日本近現代史』(原武史、新潮文庫:2011、1、1)
NHK教育テレビの「知るを楽しむ」のテキストとして書かれたものに加筆して文庫化した本。「知るを楽しむ」のテキストはなかなかよく出来ていて(全部かどうかは知りませんが)、以前、円満字二郎さんの漢字についての回のテキストは、新聞用語懇談会の放送分科会の中でも話題になりました。そういう意味ではよくできている本です。
原さんは単なる「鉄道おたく」ではなく、人間の生活・文化・活動の歴史を知る手段として鉄道というものを取り上げているんだなということがよくわかりました。その意味ではサブ・タイトルの「車窓から眺める日本近現代史」というのは「ズバリ!」です。
第1章の「鉄道紀行文学の巨人たち」から、もう引き込まれてしまいました。
読むべし!
star4