新・読書日記 2011_024
『「郵政」亡国論~1枚の切手から見える"日本沈没"のシナリオ』(池田健三郎、ワニブックスPLUS新書:2011、2、25)
「ミヤネ屋」にもご出演いただいている池田さんのご本。本屋で見つけて、すぐ購入。
経済評論家である一方、「切手」に関しても「プロ」である池田さん。他局の深夜のハイヒールがやっている番組に「切手の専門家」として出演されているのを見て親しみを感じた。全く別の場面で知り合った切手の専門家・内藤さんのことを「知っているかな?」と思って、次の「ミヤネ屋」の出演の際に聞いてみたところ「ああ、よく知ってますよ。道浦さんは何で知ってるんですか」というような話になって、「切手を通じて世界を見る」という方法について共感を覚えたのだった。
本書は「郵政民営化」を進めた小泉政権なきあと、「反・郵政民営化」の道をたどっていることのおろかさ、「プリペイド」である「切手」を濫発して発行することは、負債を先送りする、つまり「年金」などと同じく、無自覚に、未来の子どもたちへの「ツケ」にしているという実態を暴いている。「郵政」のうち、ユニバーサル・サービスである「郵便」は、「国家」「福祉」「人権」と密接に連関しているのだ、と。
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