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『道浦TIME』

新・ことば事情

4273「嬰児」

201116日の読売テレビのお昼のニュースで、

「女の子の嬰児で」

という表現がありました。この中の

「嬰児」

という言葉、「えいじ」と読みますが、一般的には聞き慣れない言葉です。

「生まれて間もない赤ちゃん」

のことを指します。(辞書には「3歳ぐらいまでをさす」と書かれているものもありますが。)

ニュース原稿でこの「嬰児」が出てくるときは、まず間違いなく、

「トイレなどで出産後、そのまま遺棄された赤ちゃん(の遺体)」

です。そういう意味では、読売テレビ系列やNHKで、

「『ににんぐみ』と読む『二人組』は、必ず悪事を働いたヤツ」

というのと似ています。(「仲良し二人組み」は「ふたりぐみ」。)

いずれにせよ、この「嬰児」という言葉、放送原稿では、

「生まれたばかりの女の赤ちゃんで」

とした方がいいのでは?と放送後にアドバイスしました。

結局夕方のニュースでは、「嬰児」の代わりに、

「乳児」

という表現を使いましたが、こちらの方が数段、「耳で聞いて分かりやすい言葉」になったと思いました。

(2010、1、10)

2011年1月20日 03:53 | コメント (0)