新・ことば事情
4255「ユーラシア」
12月12日の日経新聞「文化」欄に、作家の大崎善生さんが「ロワールの森に響く鉄の音」という文章を書いていました。一昨年の夏に大崎さんはユーラシア大陸の東の端から西の果てまでをすべて列車で走りきるという長い旅をしたそうで、その際のことを書いた文章の中に、
「リスボンに着いたときにはユーラシアという言葉がEURO'ASIAと書くことに思い当たり、なるほどヨーロッパとアジアをあわせた大陸なのだと実感させられた」
という一文がありました。
「あ!」
と思いました。たしかに!そうだったのか!
「ユーラシア」は「ユーロ」たす「アジア」か・・・。
これは、
「インドシナ」が、「インド」たす「シナ」
なのと同じだな。
「目黒」と「蒲田」を結ぶ鉄道が、
「目蒲線」
というのと同じで、「大阪」と「和歌山」を結ぶのが、
「阪和線」
というのとも同じですね。「国分寺」「立川」の間にあるから「国立(くにたち)」というのとも似ています。意外と単純な成り立ちの言葉なのだなあ、そしてその名前が成分を表しているのだなあと思ったのでした。
(追記)
「目蒲線という名称は、2000年8月6日になくなりました。この日から目黒駅から多摩川駅までは目黒線、多摩川駅から蒲田駅までは東急多摩川線と呼ばれるようになりました。」
という情報。そうだったのですか!もう10年も前に「目蒲線」という名称は姿を消していたのですね。やっぱり済んでいないとこういう情報は分からないなあ。
私は、もう30年も前になる大学時代、初めて東京で下宿して住んでみて驚いたのが「目蒲線」というシンプルな略し方でした。そして、「国分寺」と「立川」の間で「国立」って・・・と驚いたものでした。もちろん関西も「阪神」「阪和」「京阪」、みんなそうだったのですが、それには驚かなかったのですけど。「播但(自動車道)」だってねえ。みんなそういう略し方なのかなあ。
コメント
目蒲線という名称はは2000年8月6日になくなりました。この日から目黒駅から多摩川駅までは目黒線、多摩川駅から蒲田駅までは東急多摩川線と呼ばれるようになりました。
投稿者: 小駒勝美 日時:2011年01月11日(火) at 15:57