新・ことば事情
4236「ノーミスをする」
中国でのフィギュアスケートグランプリ・ファイナルで、伸び伸びとした演技で見事、銅メダルを獲得した村上佳菜子選手16歳。帰国した昨日(12月13日)、会見で今後の抱負を聞かれて答えたのが、
「ノーミスをする」
でした。「ノーミス」とは言うまでもなく、
「ミスをしない」
ですから、「ノーミスをする」を翻訳すると、
「ミスをしないことをする」=「ミスをしない」
という、なんとも持って回った言い方になってしまいます。
「ノーミス」に「する」を付けると、「ミス」と「する」がくっついて聞こえて、
「ノー・ミスをする」
ということでちょっと変な感じでした。専門用語としてあるのでしょうね。
「ミスをしない」
というよりも「ノーミス」という言葉は「パーフェクト」の意味でしょうから、
「パーフェクトな演技をする」
という意味でしょう。「する」を使った方が「しない」という否定形よりも、
「前向き=ポジティブ」
な表現に思えます。
コメント
「ノーミス達成」だったらありな気もしますね。「ノーヒットノーラン」がありますし。
でも 達成=なしとげる≒する ですから「ノーミスをする」もあり?あれれ?
「ノーミス”で”する」だったらそれほど違和感ないのですが。
村上選手、助詞を間違っただけだったりして。
投稿者: かくた 日時:2010年12月14日(火) at 22:21
初コメントかもです。確か先輩の浅田真央選手も、そういう言い方をしていた覚えがあります。勝手な想像ですが、練習や試合に臨む上で、自分の演技を「する」という感覚なんじゃないか、と。その感覚のままインタビューで話してしまうので、表現が「ノーミスの演技をする」にはならないのかも。
投稿者: ぱらどっくす 日時:2010年12月17日(金) at 23:21