新・ことば事情
4242「おつくり」
時間つぶしのためにコーヒーを飲もうと入った、大阪の南の方にあるとある駅の中の「ミスタードーナツ」。そこで、コーヒーとドーナツを頼んだときに、若い女性店員さんが言った言葉。
「ポイントカード、"おつくり"はいかがですか?」
思わず、
「え?『おつくり』!ドーナツ屋さんで!?」
と口から出そうになった言葉を飲み込んで、
「・・・・いえ、結構です。」
と断りました。いやあ、びっくりしますね、
「『おつくり』が『名詞』になってる!」
んですから。名詞の「おつくり」は、関西弁で言うと、
「お刺し身」
のことですからね。ドーナツ屋さんで「刺し身」が出たら、そりゃ驚きますわな。
ここは「名詞」にするのではなく、
「ポイントカード、お作りいたしましょうか?」
と言ってほしかったなあ。
意味も気持ちも伝わったけど、ものすごーく違和感がありました。
あ、もちろん、出てきたのは「ドーナツとコーヒー」だけで、「刺し身」も「おつくり」も出てきませんでした。ホッ。