新・ことば事情
4230「解禁と禁断」
大阪市営地下鉄のホームで見かけた、歌舞伎の連獅子を思わせるレディ・ガガが大きく写っているauのスマートフォン「Android(アンドロイド)」のポスターにこんな文字が。
「Android解禁」
言うまでもなく、「解禁」とは、本来は、
「禁止されていたものの禁を解くこと」
ですよね。別に「アンドロイド」は禁止されていたわけではないですが、そこに「解禁」という言葉を用いているのが新鮮なんですね、広告のコピーとしては。
「アンドロイド」と言えば近未来映画、SF。まさにレディ・ガガのような女性のアンドロイドが出てくる映画がありました。カタカナのタイトルで。なんだっけ?・・・思い出した、そう、
『ブレードランナー』
です。「アンドロイド」ではなく「レプリカント」でしたね。ハリソン・フォード主演。
うーん、懐かしい。独特の雰囲気を持つ映画でした。
さて、出張先のJR東京駅でも同じポスターを見かけました。やっぱりレディ・ガガは目を引くなあ。そのポスターの文字を改めてみると、
「禁断のアプリ、はじまる。」
と。この、
「禁断」
も、別に禁止されてないんだから・・・でも「禁断」というと「エデンの園のリンゴ」のようなものなのか?それとも「禁断症状」が出る?そうではないでしょう。
しかし、こういった少しアブナイ感じが魅力として伝わってくる。面白くて、便利で、
「ヤバイ」
感じを伝えたいのでしょうね。それはレディ・ガガを起用したことで、かなり果たされていると思います・・・。