新・ことば事情
4223「石焼きバリューセット」
今日、街を歩いていると、「石焼きビビンバ」のお店の前にこんな看板が。
「石焼きバリューセット」
うーん、「バリューセット」はついに「石焼き」にまで・・・。私が、
「バリューセット」
という言葉を初めて知ったのは、おそらくMドナルドのコマーシャルだと思います。おそらくもう20年ぐらい前の話でしょう。「セット」は「日本語化」していましたが、「バリュー」という言葉は、まだなじみが薄かったのではないでしょうか?せいぜい使うとしても、「ネームバリュー」
ぐらいのものだったのではないかと思います。それがMドナルドのおかげで(?)すっかり浸透して「石焼き」にまで!となった2010年暮れ。ただ「バリュー」の意味は、ここでは、
「お徳」「お買い得」「お値打ち」
というような意味合いですよね。それに対して「ネームバリュー」の「バリュー」は、
「力」「影響力」
のようなイメージが私はあります。英語の時間に習った本来の「バリュー」の意味は、
「価値」
だったと思いますが、もう一度、英和辞典を引いて見ましょう。
「value」=【原義:強い、価値がある】(1)価格、値段、(金銭的)価値(通例、高価なものに付いて言う)(2)(実用性から見た)価値、値打ち、評価、重要性、有用性(3)(...に対する)正当な報い[報酬](4)[~s](道義・慣習などの)価値観、価値基準(5)(音)歴時≪音符が示す音の長さ≫(6)(数)値(あたい)(7)(美)色価、色の明暗(度)(8)(音声)音価
おお、「名詞」だけでもこんなにたくさん!「動詞」もあります。
(1)<人が><人・物・事を>(優秀性・実用性などから)[...だと/...を基準に/...より高く]評価する、尊重する(2)<人が><物>を(金銭的に)評価する、値ぶみする、<物>を[価格と]見積もる
ふーん、結構ややこしそうですね、バリュー。バリューのある単語なんだなあ、「value」。
(追記)
「かくたさん」からコメントいただきました。
「Wikipediaによればマクドナルドの『バリューセット』の登場が1994年。
イオン系スーパーマーケット『マックスバリュ』の第1号店が同じく1994年。1994年はバリュー元年と言ってよさそうです。」
そうですか、1994年。平成6年。意外と最近なんですね「バリュー」が出てきたのは。まあ、16年も経てば、定着するものは定着しますね。消えるものはサッサッと消えると。
情報、ありがとうございました!
コメント
Wikipediaによれば
マクドナルドの「バリューセット」の登場が1994年。
イオン系スーパーマーケット「マックスバリュ」の第1号店が同じく1994年。
1994年はバリュー元年と言ってよさそうです。
投稿者: かくた 日時:2010年12月06日(月) at 02:14