新・読書日記 2010_226
『言葉にして伝える技術~ソムリエの表現力』(田崎真也、祥伝社新書:2010、10、10)
ご存知ソムリエの田崎真也氏は、(当然の事ながら)豊富な言葉を操る"言葉の魔術師"でもある。アナウンサーが形だけをマネすると、鼻持ちならない感じになるかもしれないが、そうならない形で、そのつむぎ出す"言葉のきらめき"のおすそ分けをいただけないかな、と思った方、本書を読みなさい。そう思わなかった方、是非、読みなさい。思うようになりますから。何を食べても「うーん、おいしーい」「とーっても甘い」「香ばしーい」ぐらいしか言えないリポーターの皆さんも、是非、読んでください。
でも、表面的な「言葉のテクニック」を学ぶのではない。「伝える」事は自らが現れてしまうから、そのために「現れても良い自身」を磨く作業を24時間心がけるということが、一番大事だと思います。
「ワインの分析は、共有できる言葉を使うこと」
ニュースの情報も同じですね。
「クセがなくておいしい」
褒めているつもりが、けなしていることになるかも。
「手作りだからおいしい」
そう思いこまされているだけ・・・など、かなり辛らつな言葉が並んでいて、思わず自らのこれまでのリポートを思い出して赤面してしまいました・・・。
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