新・ことば事情
4217「ご一緒くださいますのは」
11月22日、NHK新潟放送局の小正裕佳子(こまさ・ゆかこ)アナウンサーが、お昼の生中継番組で、
「ご一緒くださいますのは、岩本勉さんです」
と、「ミヤネ屋」でもおなじみの元プロ野球選手・岩本勉さんを紹介しているのを耳にしましたが、違和感がありました。
「ご一緒してくださいますのは」
というふうに、
「して」
が入るべきではないでしょうか?おそらく、
「ご確認下さい」
のように「確認」という熟語の後にすぐ「ください」が付く形を同じと考えて、「一緒」の後に「ください」を付けたのではないでしょうか?しかし、これはおかしい。
なぜなら、「確認」という熟語は、熟語の中に「確かに認める」という「動詞の意味が入っている」のに対し、「一緒」は「状態」を示すだけで「動詞の意味は入っていない」からです。「して」を入れて初めて「動詞の意味」が出てくるのです。そこが「確認」とは違うのですが、もしかしたらこういった間違い、広がってきているのかもしれません。
と思ってGoogle検索したところ(11月22日)・・・、
「ご一緒くださいます」=6450件
「ご一緒下さいます」 = 742件
でした。やっぱり、ちょっと広がっているのではないかい?
(追記)
anaさんから書き込みを頂きました。
『「ご一緒下さいますのは」に違和感のあることは同意ですが、「ご一緒して下さいますのは」も違うと思います。「ご一緒する」がそもそも謙譲形だからです。謙譲語に「下さる」をつけても、敬意を払うべき相手の動作表現には使えない。「ご一緒して下さる」は、「お供して下さる」や「拝見して下さる」と同じくらいおかしいと感じます。
思うに、「ご一緒する」は尊敬形の存在しない特殊な動詞。しいていえば、「ご一緒させて下さる」でしょうか。いやそれも謙譲+謙譲で変ですね。「ご一緒させていただく」でしょうか。(主体が変わってしまいました)
「ご一緒なさる」という尊敬表現はアリでしょうかナシでしょうか。わからなくなりました。』
とのことです。
コメント
「ご一緒下さいますのは」に違和感のあることは同意ですが、「ご一緒して下さいますのは」も違うと思います。「ご一緒する」がそもそも謙譲形だからです。謙譲語に「下さる」をつけても、敬意を払うべき相手の動作表現には使えない。「ご一緒して下さる」は、「お供して下さる」や「拝見して下さる」と同じくらいおかしいと感じます。しいていえば、「ご一緒させて下さる」でしょうか。いやそれも謙譲+謙譲で変ですね。「ご一緒させていただく」でしょうか。
投稿者: ana 日時:2010年11月26日(金) at 02:56
たびたび失礼します。
「ご一緒なさる」という尊敬表現はアリでしょうかナシでしょうか。
わからなくなりました。
投稿者: ana 日時:2010年11月26日(金) at 03:20