新・ことば事情
4209「アイフォーン」
2008年7月11日に最後に書きかけて、そのままになっていましたが、きょう(2001年11月17日)、必要があったので、続きを書いて完成させることにしました。
*********************************
インターホン会社の「アイホン」と、アップルコンピューターの「アイフォーン」(iPhone)が、「日本語表記」を巡ってもめているという記事が、2008年3月25日の読売ほか各紙に載っていました。
2008年6月10日、欧米では約400ドルなのだが、日本では199ドルで発売というニュースが、載っていました。
そして2008年7月11日、ついに「アイフォーン」(iPhone)が発売されました(もうなんか歴史=現代史を振り返っている感じが・・・)。
その2008年7月11日、朝日新聞は「カタカナなし」の「英語縦書き」で
「iPhone」
「iPodタッチ」も全部英語。別の面では見出し英語、本文は英語の横にカタカナふりがなで、
「アイフォーン」
となっていました。
読売新聞は、英語で見出し。本文は横書きの英語のあとに、カタカナのカッコ書きで、
「iPhone」(アイフォーン)
という表記だったと記してあります。
この「アイフォーン」のアクセントについて、
「『ア/イフォ\―ン』(中高)
でしょうか?それとも、英語の読み方を踏襲して、
『ア\イフォン』(頭高)
でしょうか?」
と、各社のアナウンサーなどに意見を聞いていたようです。もう忘れていましたが。
*NHK放送文化研究所の塩田雄大さん
私の理解では、「アイホン」と和解して「アイフォーン」となったのかと思っていま
した。
http://journal.mycom.co.jp/news/2008/03/24/022/
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0803/24/news102.html
これ以外に「アイフォン」もあったのですね。
班内でも話し合ってみましたが、結論は出ませんでした。
私であれば「ア/イフォ\―ン」と言うように思います(「ア/イマ\ック」「ア/イモ\ード」などからの類推)。「英語の読み方を踏襲」するとなると、「ア\イマック」「ア\イモード」となり、こちらのほうがバタ臭く(死語?)聞こえますね。同様に、「ア\イフォン」のほうが確かにかっこよくは聞こえます。
*福井放送・川島秀成アナウンサー
個人的には「ア\イフォーン(頭高)」になるかなとも思いますが、英語アクセントで発音すると「フォ」の後で下げるべきなのかなとも思います。辞書でphoneを引くと、「foun]の「o」にストレスがあるので、これに従うと、「アイフォウン」となるからです。そうすると日本語表記と同じ発音でいけるんですよね。英語を母国語としている人はこう発音しないのでしょうかね?商品名だから違うのかな?
例えば、英語のアクセント通りに発音するようになってきた言葉もありますよね。「イメージ」とか。そこからするとむしろ「ア/イフォ\ーン」と言う方が英語のアクセントルールに近いのかもしれません。そういえばかつて、携帯メーカーで「J-PHONE」があったとき、「J」にアクセントを置いて言ってましたよね。うーん、そう考えると迷います。 話がそれましたが、今、後輩の女子アナと話していたら、彼女は「フォ」の後で下げる方がしっくりくるそうです。感覚もあるとは思いますが、私は「ア/イフォ\ーン」の「フォ」のあとで下げるのが妥当のような気がしてきました。
*福井放送・森本茂樹アナウンサー
きょうも社員食堂でスタッフと「i-Phone」の話題になりましたが、みんな圧倒的に、
「ア/イフォ\―ン」
でした。個人的にも「ア\イフォン」は、やはり発音しにくいと思います。とはいえ、まだ 馴染みのうすい方も多く、どちらが主流になるかは・・・・???
と。あれから2年あまり。特にアクセントは気にしていませんが、あなたはどちら派?
そうそう、どういうきっかけでこの続きを2年ぶりに書き出したか?と言うと、「ミヤネ屋」で出てきた字幕スーパーで、
「アイフォン」
というのがあったのですが、「これは違うだろ?」と確認をした際に、
「たしかアイフォン、アイフォーン、アイホンの区別について、前に書いたな」
と思って調べたら、書きかけのままでほったらかしになっていたことに気付いたのでした。当時つけた番号「3283」。現在、「平成ことば事情」は「4200」を超えている。ということは、2年4か月で「900あまり」書いているということですね。2年4か月は830日あまりですから、1日1つは書いていますね。