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『道浦TIME』

新・ことば事情

4207「マネー・ロンダリング」

13日、大阪市の職員が、川で拾ったカバンやサイフからお金を抜き取っていたというニュースが報じられました。「ネコババ」ですよね、これ。その際に、お金をきれいに洗っていたと・・・。これこそ本来の意味での「マネー・ロンダリング」ではないかと・・・。

「マネー・ロンダリング」の日本語訳は、

「資金洗浄」

ここでは「マネー」を「資金」と訳していますが、

「ロンダリング」=「洗浄」

です。

ところで、以前、用語懇談会で、テレビ東京の委員の方から、こんなことを言われました。

「マネー・ロンダリングの『ロンダリング』と、コインランドリーの『ランドリー』って、語源というか、元の英語は同じですよね。でも『ロンダリー』と『ランドリー』とカタカナで別に書かれると、全くイメージが違いますよね。」

 

え!?そうだったの?ロンダリングはランドリーなの?

調べてみたらそのとおり、

coin laundry」(和製英語)

money laundering

同じでした。

うーん、耳で聞くか目で見るとかの違いもあるんでしょうけど、耳で聞くと、

「ロンダリー」「ロンダリング」

に近いと思われます(発音記号から)。でもスペルを見ると「ランドリー」になっちゃったんだろうな、そもそも「コインランドリー」は和製英語だし。

この「ランドリー」を元の「ロンダリー」に換えたら、

「コイン・ロンダリー」

お、「マネー」と「コイン」、同じですね、ちょっと「小銭」っぽくて、規模が小さくなった気がしますが。

大阪市の不祥事のニュースを見ながらそんなことを考えていました。

 

(2010、11、16)

2010年11月20日 18:37 | コメント (0)