新・ことば事情
4178「国際的ネズミ」
有川浩(ひろ)の『阪急電車』(幻冬舎:2010、8、5第1刷・2010、8、25第3刷)を読んでいたら、「宝塚駅」の項で、こんな表現が出てきました。
「国際的ネズミのキャンバス地のバッグ」(11ページ)
一瞬、
「?何か、国際的な組織を持ったネズミの大群?」
と思いましたが、すぐに思い当たりました。そうです、もうお分かりですね。
「ミッキーマウス」
のことを言っているんですね。なんとま、もってまわった言い方だこと。「ミッキーマスス」と書くと、商標権を侵したとか、そういうことになるのかな?「絵」ではないから、それはないと思うのですが。その証拠に、その後の「逆瀬川駅」の項では、同じバッグを指して、
「ディズニーキャラクターのカバンを抱えたロングヘアの女性」(40ページ)
という表現が出てきます。「ミッキーマウス」とは言わないものの、「ディズニーデザイン」ということは明かしています。もしかしたら「ミッキーマウス」ではなくて「ミニーマウス」なのかもしれませんが。
実はまだ、最後まで読んでいないのです。でも読んでいる途中でも、このオムニバス小説(で、いいんですよね?)、面白いです。オススメです。言われなくても知っている・・・ってか? (2010、10、11)
(追記)
さらに読み進み、読了。また出てきました、ネズミ。都合この本では4回、出てきましたね。
「国際的知名度を誇るネズミが派手にプリントされたキャンバス地の大きなトートバッグ」
折り返してからの「逆瀬川駅」(222ページ)で。今度は、
「国際的知名度を誇るネズミ」
さらに、
「彼女のほうは国際ネズミのキャンバス地トートがトレードマーク。」(228ページ)
「ネズミ」で遊んでるなあ、著者は。
コメント
道浦さんこんにちは。小説「阪急電車」の作者有川浩さんがラジオ出演されました。MBSラジオ「たびぐみ・馬野雅行の鉄どうでしょう」です。鉄道ファンでMBSラジオの実況の馬野さんが直接ご本人とお話されていました。馬野さんの好きな鉄道分野は山本さんと似ています。阪和線の古い普通電車などです。では失礼します。
投稿者: ハロー10チャン 日時:2010年10月17日(日) at 21:30
阪急沿線に住んでいるので、この本の舞台は身近なエリア。
本に書かれている風景が頭にうかぶので、本を読みながら映像を見るようでした。面白かったです。映画も楽しみにしています。
投稿者: yoshi-q 日時:2010年10月19日(火) at 22:32