新・ことば事情
4177「『関西発』のアクセント」
先日から『す・またん』で、関西発信のいろいろな面白い企業やお店などを紹介しています。その際に女性アナウンサーが、
「関西発」
という言葉を読むのですがが、そのアクセントが
「カ\ンサイ・ハ/ツ」
というのです。しかし「ハ/ツ」という「平板アクセント」では、「発」ではなく、
「初」
になってしまいます。つまり正しい「関西発」のアクセントは、
「カ\ンサイ・ハ\ツ」
だと思います。「カ\ンサイ・ハ/ツ」だと「関西初」になってしまうのです。
これは、一人のアナウンサーだけでなく数人のアナウンサーが皆「ハ/ツ」と言っているのを耳にしたので、もしかしたら世の中の流れがそちらに(「ハ\ツ」→「ハ/ツ」;「発」→「初」)になっているのかもしれませんが、気を付けたいところです。
ちなみに、その日特集していた「おにぎりせんべい」の袋のデザイン(緑と橙色と黒の三色)を指して、
「歌舞伎の"緞帳(どんちょう)"」
と言ってましたが、正しくは、
「歌舞伎の"定式幕(じょうしきまく)"」
です。「左右」に開く「引き幕」の一種です。これに対して「緞帳」は「上げ幕」です。つまり開く時の動きは「上下」ですので、"緞帳"は間違いですね。似ているけど微妙に(というか全然)違うこういったケース、気をつけたいものです。
それにしても「おにぎりせんべい」が関西限定とは知りませんでした。てっきり「全国区」だとばっかり。あんなにおいしいのに・・・。