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『道浦TIME』

新・読書日記 2010_203

『恐れるな!~なぜ日本はベスト16で終わったのか?』(イビチャ・オシム、角川oneテーマ21:2010、10、10)

 

オシムが言ってることは終始一貫しているのだろう。今回の本が前作よりはわかりやすく、前向きな提言のように感じたのは、受け止める"こちら側の"意識の変化だろう。

「日本はオランダに勝てた!」「森本を起用すべきだったのか?」「PK戦の選手心理・監督心理」、「選手のスピードにはプレー・考えること・ランニングの三つがあるが、日本選手には前二者のスピードに欠けること」、「チーム・キャプテンとゲーム・キャプテンを置いたことの意義」、「カウンターのできる選手を見つけること」、「野心を持て!」「松井は、いつサッカー選手をやめてもフランス語の通訳で食っていけるぐらい、流暢にフランス語をしゃべる」、「メンバー構成における監督の手腕と難しさ」、「南米勢のメンタリティ」、「ブラジルはなぜ負けたか?」、「狂気のプレイヤーをさがせ」など興味深い内容。

本田を評価しつつも、「パラグアイ戦での左足シュートは、エゴイズムによるものだ」と厳しく批判している。

それにしても、監督をやめたあとにもこのような日本代表を強くするための本を書いた外国人監督がいたか?(ファルカンやトルシエやジーコがそんな本を書いたか?)そんな人は、オシム以前で言うと(代表監督ではないが)、D・クラーマーぐらいではないか。帯には「ザックジャパンに告ぐ!」とあった。

 

 


star4

(2010、10、24読了)

2010年10月26日 12:39 | コメント (0)