新・ことば事情
4149「来街」
9月11日にリニューアルオープンする「銀座三越」の特集を、9月9日の「情報ライブミヤネ屋」で放送しました。その際に、銀座三越の店長さんにインタビューに答えてもらいました。その発言の中にこんな言葉が。
「ライガイされるお客様」
この「ライガイ」というのはおそらく漢字で書くと、
「来街」
なのでしょうね。意味は分かりますが、国語辞典に載っていません。
これは聞き慣れない言葉なので、店長の発言をフォローする字幕スーパーでは「来街」は使わず、
「銀座に来られるお客様」
にしました。
Google検索では(日本語のページ、9月9日)、
「来街」=4万3100件
でした。意外と使われているのですね。
「来街回数」「来街頻度」
という言葉のほか、
「来街者調査」「来街者アンケート」「来街者へのサービス向上」「来街者増加」「来街者実態調査」
といった「来街者」という言葉もよく使われているようです。
市場調査やマーケティングの世界の「業界用語」と見ました。
「ライガイ」ですが、その実体は「ガイライ(外来)」ですね。
(追記)
三浦展『東京は郊外から消えていく!~首都圏高齢化・未婚化・空き家地図』光文社新書:2012、8、20)という本を読んでいたら、
「来街者」
という言葉が出てきました。三浦さんはマーケティング分析の専門家。やはり「来街」という用語は、マーケティング用語のようです。
(2012、8、31)