新・ことば事情
4147「ブラウン管から消えた」
今年の5月、北野武監督(ビートたけしさん)が「ミヤネ屋」に出演してくれた時、たけしさんの半生を振り返るパネルを紹介しました。その中に、例の「フライデー襲撃事件」のあと、たけしさんが、
「ブラウン管から消えた」
という表現がありました。これは、
「テレビに出なくなった」
という意味ですね。当然、当時はほとんど全てのテレビは「ブラウン管」を使ったテレビだった時代ですから、それでよかったのですが、現在は、
「薄型平面テレビ」
が主流です。(もう、ずいぶん前から、日本国内でブラウン管テレビは作ってないんですよね)テレビに「ブラウン管」は使われていません。「液晶画面」とかになっています。そうすると、こういった状況もいまなら、なんと言うのでしょうか?
「液晶から消えた」
でしょうか?でも「プラズマテレビ」だと使いにくい。その場合は、
「テレビから消えた」
「画面から消えた」
でしょうかね。これなら、テレビが液晶でなくても使えます。ブラウン管でも使えます。「LED液晶テレビ」
が、もし主流になっても
「LEDから消えた」
などと言わなくてすみます。「3Dテレビ」に出なくなると、
「3D(3次元)から消えた」
と・・・言わないわなあ。