新・ことば事情
4132「カートン」
最近、あちこちのコンビニで見かける張り紙は、
「たばこカートン予約受付中」
というもの。10月1日からの大幅なたばこの値上げを前に「駆け込み購入」=「買いだめ」をしようとする人たちをターゲットにしています。私はタバコを吸わないのですが、
「カートン=10箱」
ということは知っております。
さて、この「カートン」ですが、「助数詞としてのカートン」としてとららえた場合、その前に付く「数詞の読み方」ですが、
「いちカートン」
でしょうか?それとも、
「ワンカートン」
でしょうか?「両方OK」だと私は思いますが、「ワンカートン」は「ピンカートン」みたいですね。「お蝶夫人」か「桃屋のイカの塩辛」か。あ、そんなCMが昔、あったのです。
「カートン」に合う数詞の読み方を「1」から順番に考えていくと、
「1=ワン・いち、2=ツー・に・ふた(?)、3=さん、4=よん、5=ご・・・」
といったところ。英語で数詞を言うのは「2=ツー」までですか。「2」が「ツー」なのは、「ツートンカラー」
の影響でしょうか?「トン」は「トーン」ですよね、本当は。短くなってますね。「ふた」が出てくるのは、「に」では聞き取りにくいからかも?
関連で「外来語の助数詞」に伴う「数詞の数え方」を考えてみると、
*「1ルーム」は「ワンルーム」とは言うが「ひと・いちルーム」とは言わない。
*「1DK」は「わんDK」「いちDK」とも言うが「ひとDK」とは言わない。「2DK」「3DK」になると、「にー」「さん」であり、「ツー」「スリー」は使わない。もちろん「ふた」「みー」も使わない。
*「1パック」は、「ワンパック」「いちパック」「ひとパック」とどれも言うが、「ツー」「スリー」は使わない。
*「1カップ」は、「ワン」「ツー」「スリー」は使う気がする。「ひとカップ」「いちカップ」も、「にカップ」「ふたカップ」も、「さんカップ」「みカップ」もギリギリ使うような気がします。
となると、ここに挙げた「外来語助数詞」の中では、「カップ」が一番「外来語っぽくなく、和語の仲間入りをしている」のではないでしょうか。
コメント
第13回ウルトラ横断クイズ(1989年)の中で「ステレオクイズ」というのがありました。
出題者が2人いて、2人同時に違う問題を読み、
1度の解答権で、2つとも正解しなければポイントにならないルールだった。
その問題の中に「カートン」と「ピンカートン」を同時に答えさせる問題があった。
その問題を解答したのは、その回の優勝者の長戸さんだったと思う。
投稿者: yoshi-q 日時:2010年09月07日(火) at 17:28