新・読書日記 2010_165
『悪魔くん(全)』(水木しげる、ちくま文庫:1991、7、24第1刷・2010、7、30第14刷)
なんだか暑いと漫画を読みたくなるのと、「ゲゲゲ」のドラマの影響で水木しげるブームで本屋さんの店頭にちくま文庫の水木しげるがどっさり。つい手に取る→買う→読む、とまあこういうことで、「悪魔くん」なんか懐かしく読んでしまいました。実写版のドラマもあったなあ。この作品で「メフィストフェレス」なんて名前を覚えました。
小学校で先生が、
「○○君、給食費が未納になってるが」
とみんなの前で言うシーンとか、
「プレイボーイがドライブに来ていた」
「湖の別荘をタダで貸してくれるというから、みんなで行って『レジャーを楽しもう』じゃないか」
「天の岩戸付近に原爆を落とす計画を進めています」
なんてシーンの言葉遣いも「時代だな」と思いました。また、
「そもそも地上を人間だけで支配しようというのがあやまりなのだ」
というセリフや、怪獣退治に自衛隊が出動するけども、あえなくやられてしまうところも、水木しげるの思想が出ているなと感じました。
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