新・ことば事情
4127「スキニー」
「平成ことば事情4126」で書いた「ブーツイン」について実態聞き取り調査をすべく、「ミヤネ屋」の女性スタッフを中心に話を聞いたところ、やはり20代~30代の女性は、普通に「ブーツイン」という言葉を使うということが分かりました。
「女性ファッション誌で見たのが最初ではないか」
という意見もあって、ファッション用語ですね。当然。
また、ズボンの中にシャツのすそを入れることを、
「シャツイン」
「インする」
というような言い方もしているようです。ここで疑問が!
英語の考え方で言うと、「ブーツ」の中に「ジーンズ(=足)」を入れるのであれば、
「ジーンズ・イン・ブーツ」
で、略したら、
「イン・ブーツ」
なのではないか?ということ。例えば「ダンキンドーナツ」の「ダンキン」は、
「ダンクイン」
ですが、これは、
「ドーナツの中に入れる」
のではなく、
「ドーナツを(コーヒーなどの液体の中に)入れる(浸す)」
んですよね。それと同じ考え方です。
それと話をしている中で出てきたのが、なぜブーツの中に入れられるか?という根本的な話で、これは、
「とても細身のズボンが登場したから」
で、そのズボンの名前は、
「スキニー」
というそうです。「スキニー」とは、
「skinny」=やせこけた、骨と皮の
という形容詞で、スリムジーンズをさらにぴったりした感じのものを、
「スキニーデニム」
というそうです。あ、そうか「スキン=皮」ですね。「スキムミルク」なら知ってましたが。
「スキニールック」
などとも言うそうです。一応、Google検索すると(8月26日)、
「スキニー」 =1840万0000件
「スキニーデニム」= 117万000件
「シャツイン」 = 2万7900件
「インする」 = 55万5000件
「シャツをインする」= 5万7900件
「インブーツ」= 7万8200件
でした。「スキニー」がこんなに使われているとは知りませんでした。
あ、そうだ、『現代用語の基礎知識2010年版』を引いたら、
「スキニー(skinny)」=フフのようにぴっちりとした衣服やシルエット。「骨と皮の」の意。
と載っていました。