新・ことば事情
4101「『どれくらい』と『どのくらい』の違い」
「会社からの帰り携帯電話が鳴りました。ミヤネ屋」のスタッフから、質問の電話です。
「『どれくらい』と『どのくらい』の違い、使い分けはどうすればいいでしょうか?」
なるほど、ほぼ・・・というか、まあほとんど同じ意味ですね。使い分けがあるのかどうか。アニメの「一休さん」のように少し考えたら、ひらめきました。
「『どれくらい』は、何かと比較して『あれと同じぐらい』『あれより大きい(多い)』という比較が出来る場合なのに対して、『どのくらい』は単に『量』や『数』『大きさ』の単位を基準にして測る(計る)ような場合に使うのではないかな」
と答えると、スタッフは、
「なるほど、わかりました!」
と納得してくれました。
が、今こうやって文字にしてみると・・・どうなんだろう、どっちでも使えるような気がするな。特に違いはないのか?
『精選版日本国語大辞典』を引いて見ると、
*「どれくらい」=(「どれぐらい」とも)どんな程度。どの程度。副詞的にも用いる。(例)「弔花」(1935)<豊田三郎>「都会にゐる方がどれ位危険だか」
*「どのくらい」=程度の不定のことを示す語。副詞的に用いて、主として程度のはなはだしいさまをいう。(例)俳諧・志多良(1813)二「汗の玉草葉におかばどの位」
うーん、「どのくらい」の方が具体的な例を指している(求めている)よう感じがしますね。じゃあ、最初の解答でよかったのかな。ということで。ご意見、お待ちしています!