新・読書日記 2010_148
『Jポップな日本語』(井上ノリミツ、主婦の友社:2010、7、31)
Jポップの歌詞には特徴がある。それを収集し分析し分類するという、学問的な行動を起こしたら、あーら不思議、世にもおかしな笑える一冊に!
たしかに「永遠」は「とわ」だし、「深夜」は「ミッドナイト」、「瞳」は「め」と読み、「音楽」は「メロディ」。「都会」は「まち」だし「宇宙」は「そら」。
でも、「運命」を「さだめ」、「性格」を「さが」と読むのは、『演歌』でもそうだよね。
日本語表記の複雑さをうまく使ったというか、さらに複雑・高度にしたと言えるでしょう。「超定番なJポップなフレーズ」の中の「世界中を敵に回しても」や「凍えた手あたためてあげる」「遠くから見守っているよ」などは、その昔取材した、「まぐまぐ」の「クサイせりふ研究所」というサイトのようだ。
「遠くから見守っているよ」は、著者が言うように、たしかに「軽くストーカー入ってる」。こうやって、Jポップな男性の恋心は、女性側から「ストーカー」という言葉で排除されてきた、ここ10年だったような・・・。「傷心(ハート・ブレイク)」な「自分(オレ)」・・・。
star4