新・ことば事情
4093「っぷりとっぽい」
平成ことば事情3990「主婦っぷり」の追記で「相撲っぷり」という言葉をご紹介しましたが、それに関連して、
「英語っぽい」
の「っぽい」と「っぷり」の関係について考えてみました。
「相撲っぷり」は「相撲ぶり」と直せますが、「英語っぽい」は「英語ぼい」にはなりません。つまり、「ぶり」を強調して力をこめることで「促音」になることで、次の「ぶり」が「半濁音」になり「っぷり」になる。
それに対して「ぽい」は、最初から「半濁音」の「ぽい」。(もしくは「ほい」?)
「素人っぽい」「飽きっぽい」「湿っぽい」「いがらっぽい」
などが思い浮かびますが、そもそも何につくのかな?
最近の傾向で「婉曲・あいまい表現」としての、
「~系」
と同じように、
「断定を避ける言い回しとしての『~っぽい』」
があるのではないでしょか?具体的には、
「勉強してるっぽい←勉強してそう」
「つきあってるっぽい←つきあってそう」
「かしこいっぽい←かしこそう」
「いけてるっぽい←いけてそう」
つまり、です。
「~(連用形)+そう」
のかわりの
「~(終止形)+っぽい」
を使っているのではないでしょうか。その意味では、
(自分の気持ちなのに)「 かもしれない(かもしんない)」「かもー...」
という言葉と同根のように思えます。
そして、その「~っぽい」の多用によって、「ぶり」まで「~っぷり」になったのではないだろうか?というのが、きょうの私の思いつきですが、いかがでしょうか?