新・ことば事情
4083「モウリーニョとムリーニョ」
机の片づけをしていたら、6年前(2004年5月28日)の新聞記事の切り抜きが出てきました。サッカーの欧州チャンピオンズリーグで、ポルトガルのポルトがフランスのモナコを下して1987年以来2度目の王座についたという記事でした。
古い記事ですが、そこで取り上げられているのは選手ではなく、両チームの監督。ポルトのモウリーニョ監督は41歳、モナコのデシャン監督は35歳。
今をときめくモウリーニョ監督の輝かしい経歴のスタート?ぐらいのときでしょうか。(前の年に欧州連盟杯も取っていますが)
なぜこの記事の切抜きがあるかというと、朝日・毎日・産経・日経がすべて、
「モウリーニョ」
と表記しているのに、読売新聞だけが、
「ムリーニョ」
と表記しているからです。その後どうなんだろ?あまり気にしてなかったのですが。
今ネット検索(Google)してみると(7月25日)
「ムリーニョ監督」 = 21件
「モウリーニョ監督」=5万3800件
ということで、現在は「モウリーニョ」圧勝です。
「ポルト」のあとは、イングランドプレミアリーグ「チェルシー」の監督を経て、イタリア・セリエAの「インテル・ミラノ」でまた欧州チャンピオンズカップを制し、この新しいシーズン(2010-2011)からは、スペインのリーガ・エスパニョーラ「レアル・マドリード」の指揮を執っています。「ウィキペディア」には、
「ポルトガル語での発音に近い日本語表記はジュゼ・モリーニョ」
とありました。「モリーニョ監督」も検索してみましょう。
「モリーニョ監督」=4万4100件
おお、これは結構多い。つまり、
「モウリーニョ」「モリーニョ」
どちらか、ということですね、今は。