新・読書日記 2010_126
『東京の副知事になってみたら』(猪瀬直樹、小学館101新書:2010、6、6)
タイトルだけ見たら「体験記」みたいだけど、まあ、「体験記」だよなあ。普通、一般人は「副知事」になれないし、ずっと専門職として行政や政治家をやってきたというわけではない「作家の猪瀬氏」が、たまたま「副知事になってみた」わけだから。そういう意味では「副知事の仕事内容ってどんな感じなんだろう?石原都知事は、普段はどんな感じなのかな?また周囲の人たちは、知事や副知事にどんなふうに接しているんだろうか?」というような興味が掻き立てられる本だ。
実際、"部外者""異分子"の「猪瀬副知事」が、都庁の中に入って戦っていく様子などはワクワク・ドキドキしておもしろい。素人目線で、
「お役所の『当たり前』」が「一般市民の『非常識』」
であることを暴いていくのは、快感である。
ただ、きっと猪瀬さんの任期が終了したあとは、また元に戻ってしまうのだろうなあ・・・という気が、どうしてもしてしまう。でも、「やらないよりは、やった方が良い」に決まっているのだ。
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コメント
著者は副知事になる前から道路公団の天下りをペン1本で追求してきた人物です。
また小泉元首相の作った「道路関係四公団民営化推進委員会」に参加し、
孤立しながらも談合組織の裏を暴いてきた事実があります。
何が言いたいのかというと、「たまたま作家から副知事になった」わけではないという事です。著者自身がそう書いてあるのならまた別の話ですが・・・
投稿者: 絶望に利く薬読者 日時:2010年07月16日(金) at 17:36