新・ことば事情
4056「ハリマオ、二題」
『図解・世界のサッカー愛称のひみつ~国旗とエンブレムで読み解く』(斉藤健仁、光文社新書:2010、5、20)という本を読んでいたら、サッカーの「ブルネイ代表の愛称」は、
「ハリマウ・ビンタン」
というのだそうです。そして、
「ハリマウ」
というのは「ヒョウ」を意味すると。つまり「ハリマウ・ビンタン」は、
「ビンタン島のヒョウ」
ここで私は「ピーン」と来ました。そうです、
「『怪傑ハリマオ』の『ハリマオ』は、『ヒョウ』のことではないか?」
と。
それからしばらくして。いつも車で通る、枚方市三栗(めぐり=「平成ことば事情4018「『三栗』を『めぐり』と読む理由」参照)に、自動車の修理屋さんがあって、その看板にこう書かれていました。
「ハリマオート」
おお、これは・・・漢字を交えて書くと
「播磨オート」
だとは思うけど、明らかに
「マリマオ」
を意識してますよね!?
実は私自身は、「怪傑ハリマオ」に関する記憶はあまりないのですが、名前だけは強烈に焼きこまれている感じがします。なぜだろう?そもそも「ハリマオ」って、いつごろ放送されていたのかな?ということで調べて見ると、ウィキペディアですが、
「『快傑ハリマオ』(かいけつハリマオ)は、1960年4月5日 - 1961年6月27日まで日本テレビ系ほかで放送されていた日本のテレビ映画である」
ああ、やっぱり、私が生まれる直前。リアルタイムに見たことはないな。さらに「概要」によると、
『抑圧される東南アジア(第4部を除く)の人々を解放すべく、正義の使者ハリマオが活躍する。(中略)第2部以降のオープニングに「ハリマオとは? マレー語で 虎のことである」というテロップが表示された。』
ほほう、「ハリマオ」はマレー語で「虎」ですか。「ハリマウ」が「ヒョウ」というのは、もしかしたら同じものを指しているのかもしれません。
「マレーのトラ」
というのも聞いたことがあるな。もっと時代が下った『怪傑ライオン丸』は見てたんだけどな・・・。
あ、思い出した!私より5歳年上の先輩「辛坊治郎」が、何かにつけて「ハリマオ」の歌を歌っていたんだ!だから疑似体験的に「見たことがあるような気がしていた」んだ。なんてこったい・・・・・!!