新・ことば事情
4042「いにしえ、ゆくえ、とこしえ」
一見、関係のなさそうな、
「古」「行方」「永久」
読み方は、
「いにしえ」「ゆくえ」「とこしえ」
という3つの言葉です。これを見て「ハッ!」と気付きました。
共通しているのは、語尾の「え」です。「え」は「へ」、「経る」かな。それとも「方向」を指すのかな?つまり、
「いにしへ」「ゆくへ」「とこしへ」
とすれば「へ」以外の部分は、
「いにし」「ゆく」「とこし」
です。「いにし」は「去にし」です。「し」は過去の助動詞ですね。つまり、「去にしへ」。
「去り経たもの」「去った方向」=「過去」
です。「ゆく」は「行く」。
「行く経」「行く方向」=「未来(?)」
です。そして「とこし」は「常し」。「し」は過去の助動詞なのかな?この場合。
「常し経」「常の方向」=「永久」
と。こう考えると、3つの言葉が「時間を著す言葉の仲間」であることがわかりますね。
うーん、こういうことに自然に気付くには、随分と時間がかかりました・・・。学校では教わらなかったような気がするな。
(あとで辞書を引くと、「へ」は「方向」をさすようですね)