新・読書日記 2010_122
『文房具を買いに』(片岡義男、角川文庫:2010、5、25)
いやあ、とってもキレイな文庫本。栞(しおり)もおしゃれ。カラフル。なんだかウキウキする。文章は・・・好き嫌いがありますが。
でも写真とあわせて読むと味わいがある。新井敏記さんによる解説を読むと、片岡さんは、
「一枚の写真から物語を作るのが好きです。一枚の写真というのは物語なのです。写真の向こう側とこちら側に物語が流れていて、写真自体が物語そのものなのです」
という考え方らしい。それで分かった。片岡さんは「感覚」の人、ビジュアル系(見た目が、ではなく)のアーティストなのだ。そう思って「アートの本」としてみると納得。
それにしても「文房具」って、機能美と遊びが同居していて、楽しいですよねえ。
でも、こういったものを集めておもしろがるのは「男性」性。女性は共感してくれないような気がします。この本の単行本は、2003年8月に東京書籍から出ているそうです。
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