新・読書日記 2010_120
『フリーライダー~あなたの隣のただのり社員』(河合太介+渡部幹、講談社現代新書:2010、6、20)
本のトビラに著者二人が一緒に写っている写真を見たら「お笑いコンビか!?」と思いました。そのぐらい若い、オシャレな感じの二人です。
平易な書き方で「フリーライダー」の問題点と解決策を示してくれます。最近の講談社現代新書では、帯に漫画イラストをのっけた、わかりやすそうなビジネス本が多いように思います。それにつられて、つい買っている一人ですが。
たしかに「フリーライダー」、昔からいますよね。でも、昔はそれが許されていた。今は、それを許す余裕が企業になくなってきている。
よく聞く話で、全体の2割にあたる「働かない人」を排除したら、残りの8割の「働く人」の中の2割が働かなくなると。それじゃあ、いくらフリーライダーを排除してもキリがないのではないか?「排除」ではなく「活用」する方法を探すことの方が重要ではないか?一時、フリーライダーの人を矯正しようと頑張ったことがありましたが、頑張れば頑張るほど、相手は依怙地になって、こちらを敵だと思って攻撃してくるという悪循環に陥りました。「北風と太陽」で、「北風」では解決できないのですね。
それともっと怖いのは(本書にも書いてあるように)、気付かないまま「自分が周囲から『フリーライダー』とみられるようになっているのではないか?」ということ。これ、真夏の怪談よりコワイ話ですよねえ・・・。
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