新・ことば事情
4027「強雨」
梅雨に入りました。
ある日のこと、ケータイの天気情報を見ていたら、
「強雨に気をつけて」
とありました。この、
「強雨」
という言葉、いままでに目にしたことがなかったように思いました。
「強風」や「豪雨」
は見たことはありましたが。おそらく、
「きょうう」
と読むのでしょうね?『日本国語大辞典』には載っていました。
「きょうう(強雨)」=強く降る雨。豪雨。大雨。
用例は1875年の歌舞伎でした。『デジタル大辞泉』では、
「きょうう(強雨)」=激しく降る雨。
『新潮現代国語辞典』は、
「きょうう(強雨)」=つよく降る雨。豪雨。
『三省堂国語辞典』には、
「きょうう(強雨)」=風をまじえたりして、強く降るあめ。
ちょっと「風」が加わりました。「あめ」平仮名。『新明解国語辞典』は、
「きょうう(強雨)」=(短い時間に)強く降る雨。
(短い時間に)が加わりました。
『広辞苑』『明鏡国語辞典』『岩波国語辞典』には載っていませんでした。
ウェザーニュースの担当者に聞いてみたら、
「『短時間強雨』というような用語はありますが、そのままは使わずに『短い時間にザッと降る雨』のように言い換えています。」
とのことでした。なおGoogle検索では(6月22日、日本語のページ)
「強雨」=4万6000件
でした。
ところできのう、「夏至」だったんですね・・・。