新・ことば事情
4023「キレてますねー」
6月17日、南アフリカワールドカップ「アルゼンチン対韓国」の試合を見ていたら、実況のNHK・曽根アナウンサーが、
「(アルゼンチンの)メッシ(選手)はキレてますねー」
と言ってました。これ、何気ない言葉ですが、スポーツ用語、サッカー用語ですね。この、
「キレてる」
は、漢字で書けば「切れてる」。
「技がキレてる」「技の切れ味が鋭い」「体のキレが良い」
というような意味ですね。けっして「カンニングの竹山」さんのように「キレてる」わけではありませんね。サッカーで「キレ」たら「一発退場」で、そのあとプレーできませんから。4年前のワールドカップ・ドイツ大会決勝での「ジダン選手の頭突き」、あれは今回の「メッシがキレてる」とは違う意味。「カンニング・竹山」系統の「キレてる」でした。つまり、
「『ジダンのキレてる』と『メッシのキレてる』は意味が違う」
のですね。ま、状況によりますが。今回のフランス代表の戦いぶりを見て、またジダンは「キレてる」のでしょうか?チームの状態が「キレて」いれば、ジダンはキレなくて済むのですが・・・。