新・読書日記 2010_103
『日本人へ~リーダー篇』(塩野七生、文春新書:2010、5、20)
帯の文句は、
「なぜリスクをとるリーダーが出ないのか」
これ、そのまま今の民主党に・・・鳩山さん、菅さんにぶつけたいような・・・。
その下には、
「危機の時代こそ歴史と向き合え!21世紀の『考えるヒント』40本」
と。「考えるヒント」は当然、小林秀雄の有名な本のタイトルに引っ掛けたのでしょう。
で、読んでみると大変ためになります。どれも短いがビシッとしている。きりりと引き締まっている。これ、どこかで連載されていたんだろうな。それが書かれていないのですが、おそらく『文藝春秋』の巻頭のエッセイなのではないか?と思って読み返すとちゃんと最初のほうに「初出・文藝春秋2003年6月号から2006年9月号」と書いてありました・・・。
ちょっと古いんだけど、内容は古くない。こういうのを「不易流行」と言うのでしょう。
でも・・・実はこの後に読んだのが、45年前に行われた小林秀雄と数学者・岡潔の対談集なんだけど、その中で岡は「ローマ」を否定してるんだよねえ。ギリシャをほめてて。立場の違いなんでしょうか?
star4