新・読書日記 2010_113
『貧困大国アメリカⅡ』(堤未果、岩波新書:2010、1、20)
ベストセラーとなった『貧困大国アメリカ』の第2弾。
アメリカで今、「貧困」を生み出すきっかけとなっているものに「学費ローン」があると。大学が次々に学費を値上げし、それをブタイにして「学費ローン」が、お金を借りて払わないと経済的に大学へ行けない学生たちを食い物にしているという現状、オバマ政権になって、それが救済されるどころかさらに深みにはまっている現状のルポ。住宅を舞台にした「サブプライムローン」と同じ、いやそれ以上に厳しい構図が、「学費ローン」で起こっていると、著者は鋭く抉り出している。
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