新・ことば事情
3985「竹下景子さんと片岡仁左衛門さんのナレーション」
5月4日の午前10時から11時20分までNHK総合テレビで放送していた、
「二本の木」
という朗読とドキュメンタリーをあわせた番組。たまたま途中から見て、感動しました。
小沢爽さんと千緒さん夫婦。2人とも病魔に冒され、ふたり支えあいながら、「死」に向かって一歩ずつ近づきながらも「生きていく」様子が、二人の手書きのノート=日記の朗読と、実際の映像を交えながら紹介されていくという構成です。つまり「がんの夫婦の闘病日記の朗読劇」ですね。「二本の木」というのは、ギリシャ神話の中の、二本の木になった夫婦の話なんだそうです。
ナレーターは竹下景子さんと片岡仁左衛門さん。2人とも「俳優」が本業。「女優」と「歌舞伎役者」ですね。でもこの朗読は、演じることなく、すんなりと日記の世界に入っているように見えました。それは小沢さん夫妻を「演じている」ということなのでしょうか?その意味で言うと、「演じる」とは、
「登場人物の気持ちになりきってふるまうこと」
なのかなあとも思います。
「演じる」と言っても動作で演じるのではない、「朗読」を通じて演じていたお二人ですが、そのナレーションで耳に留まった点をメモします。
(片岡仁左衛門さん)
*「聖路加病院」を「せいろか」。(「せいるか」ではなく)
*「14日」のアクセントが平板で「ジュ/ーヨッカ」、「19日」が「ジュ/ークニチ」。
*「咳が続いている」の「咳」が「頭高アクセント」で、「席(セ\キ)」に聞こえた。
(竹下景子さん)
* 「聖路加病院」を「せいろか」。(「せいるか」ではなく)
* 「14日」を「ジュ\ー・ヨッ/カ」と「ジュー\ヨッカ」の間ぐらい発音。
再放送してくれないかなあ。もう1度、今度は最初から見たいです。