新・読書日記 2010_096
『日本は世界5位の農業大国~大嘘だらけの食料自給率』(浅川芳裕、講談社+α新書:2010、2、20)
え?そうなの?というタイトルにつられて、つい買ってしまいました、
内容はしっかりしていると思います。
「カロリーベースの食料自給率」の「ウソ」は、つまり数字が間違っているのではなく、どういうふうな数字を取り上げるかにかかっていると。世論調査などもそうですが、こういったデータを扱う場合に注意すべきなのは、完全に中立なデータというものがあるのか?ということと、もしあったとしても、どのデータのどの部分を選ぶかというところには恣意的なものが入り込むことを頭に入れておかないといけないということです。「言わない(取り上げない)」という意味での「ウソ」もあるしね。
この本によると、「日本のカロリーベースの食料自給率が41%と低く、それを上げることが必要だ」という論法には、"農水省の意図"が入っていると。また、「官僚」はどんな状況の下でもなんとか生き延びるための方策を考える、そういった職業であるというようなことが綴られていて、勉強になりました。
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コメント
う~む・・・そうしたら、国家が発表する数字を疑うことと同じように、
「世論調査」は、その手法だけではなく、世論調査の「質問」というか・・・
調査対象者が選択した答えの後に続く「質問(選択肢)の違い」について、
ちゃんと検証しないとダメですね^^
勉強になりました。
投稿者: (・e・) 日時:2010年05月17日(月) at 21:28