新・ことば事情
3952「隠れた人気」
4月27日のスポーツ紙にこんな見出しが!
「メロン熊が人気~夕張の土産品の座狙う」
そして大きな「メロン熊」の顔写真が。メロンとヒグマが合体した北海道は夕張の新キャラクターだそうです。本文を読んでみると、
「新キャラクター『メロン熊』が隠れた人気で、メジャーな土産品の座を狙っている」
とのこと。この中の、
「隠れた人気」
という言葉ですが、これって、本当に「人気」なんでしょうか?「メジャーの座を狙っている」ぐらいですから、まだ「すごい人気」ではなく、
「知る人ぞ知る」
といったところなんでしょうね。この「隠れた人気」によく似た表現としては、
「静かなブーム」
というのがあります。以前書きましたね。(「平成ことば事情1500静かなブーム」参照)
この「メロン熊」は、去年9月に登場して年内に完売、今年4月から種類を増やして再登場したとのこと。去年は商品第1弾のマグネット(380円)が、3か月で1000個売り切れたそうです。結構かわいいです。本当の「人気者(物?)」になって「隠れた」ではなく「表に出てくる人気」になるかもしれませんね。
Google検索(4月27日)では、
「隠れた人気」 = 69万1000件
「知る人ぞ知る」=158万0000件
「静かなブーム」= 15万6000件
でした。「静かなブーム」よりは「隠れた人気」の方が、「人気」がありそうです。