新・ことば事情
3892「いいたいこと、ふたつあるねん」
5歳の娘が起きぬけに、冷蔵庫の前に立って、こう言いました。
「あんな いいたいこと ふたつ あるねん。たまごは おくのが あたらしいから たまごかけごはんには こっちをつかって!それから このしゃしんは、みさきちゃんのおてがみとか いれるところに いれて。」
けさの朝ごはんの「卵かけごはん」に使うのは「新しい方の卵」を、ということと、保育所で、お友達のみさきちゃんに、一緒に写った写真をあげるのに、保育所からのお手紙などを入れるためのレターラックのところに入れて、と言うのです。
それを聞いて、ちょっとびっくり。なぜって、たった5歳でまず最初に、
「言いたいことが2つある」
と宣言してしゃべるというのは、すごいことじゃないですか? 45歳でも、出来ない人、いっぱいいますよ。
そして、ちゃんとその2つを簡潔に説明できたことも、オドロキです。
人間は、5歳で脳の90%は完成するという話をどこかで聞いたことがありますが(本で読んだのかな?)、明らかに4歳までの話し方とは違い、脳の中の構造世界が変わってきている、大人に近づいているなということを、確信しました。
で、それなら・・・ということで、
「そこまでわかってるなら、写真は自分で、みさきちゃんのところに入れたら?」
と話しかけてみると、毅然とした表情で、
「せー(背)が とどかへんねん。」
ときっぱり。