新・ことば事情
3884「『気合い』か?『気合』か?」
芸能人がバンクーバー五輪を応援!でアニマル浜口の娘さんも、
「気合だあ!」
という様子を2月23日の『ミヤネ屋』でお送りしました。その放送前、に、
「この『気合』に送り仮名の『い』は要るのでしょうか?」
とADのK君が聞きに来ました。普通考えたら、
「気合い」
で「い」が要るだろうと思って『新聞用語集2007年版』を見ると、
「気合」
と「い」がありません。『精選版日本国語大辞典』『広辞苑』を見ても、
「い」がない「気合」。
そこで、
「『い』は、なしの『気合』で」
と指示しました。その後、さらに調べてみると、
<気合>
『新聞用語集2007年版』=「気合」
『精選版日本国語大辞典』=「気合」
『広辞苑』=「気合」
『新明解国語辞典』=「気合」
『三省堂国語辞典』=「気合」
『読売スタイルブック2008』=「気合」
『共同通信記者ハンドブック第11版』=「気合」
『毎日新聞用語集』=「気合」(慣用)
『朝日新聞の用語の手引』=「気合」
<気合(い)>
『デジタル大辞泉』=「気合(い)」
『岩波国語辞典』=「気合(い)」
『新潮現代国語辞典』=「気合(い)」
<気合い>
『明鏡国語辞典』=「気合い」(※公用文では「気合」)
『NHK日本語発音アクセント辞典』=「気合い」
と、圧倒的に「気合」です。『毎日新聞用語集』の(慣用)というのと、『明鏡国語辞典』の(※公用文は「気合」)というのがポイントのように思えます。おそらく「放送」も「公用文」にあたるのでしょう。
Googleで検索したら(2月23日)
「気合い」=371万0000件
「気合」 =533万0000件
「気合い、アニマル浜口」= 8万3100件
「気合、アニマル浜口」 =17万3000件
でした。またYahoo検索では(2月23日)
「気合い」=3590万0000件
「気合」 =5620万0000件
「気合い、アニマル浜口」=2万3800件
「気合、アニマル浜口」 =3万5300件
また、『アニマル浜口の人生気合ダァ!!』(大泉書店、2002年)『気合ダァ!200連発!!』といった本があるようなので、「アニマル浜口」関連の「きあい」は、
「送り仮名なしの『気合』」
で良さそうです。