新・ことば事情
3837「アディ・ギル号の省略形」
年明け早々、南極海で狼藉を働いた(と私たちは見ています)過激な環境保護団体「シー・シェパード」。体当たりをしてきた船は、その後、沈没してしまったようですが、その船の名前の表記を「ミヤネ屋」のスーパーチェックで見ていたら、
「アディ・ビル号」
と書かれていました。正しくは、
「アディ・ギル号」
ですね。この船を寄付した人の名前だそうです。「G」と「B」のキーは、上下くっついていますので、キーの打ち間違いでしょう。
各新聞の表記を見てみると、最初こそ「アディ・ギル号」と書いてありましたが、その後は字数の関係でか、略称でした。その表記、が各社バラバラ。
「AG号」
「アディ号」
「ア号」
などとしていました。「AG」は英語での略称のようで、実際そう呼ばれていたようです。「ア号」は産経新聞ですが、略し過ぎですよね。でも、そう言えば、大リーグの「ヤンキース」は見出しなどでは、
「ヤ軍」
と書きますから、定着すれば別におかしくもないのかな?サッカーのイングランド・プレミアリーグの、「マンチェスター・ユナイテッド」は、
「マンU」
が定着しましたね。「ア号」は定着する前に沈んでしまいました、ブクブクブク・・・。