新・読書日記 2010_030
『次に来るメディアは何か』(河内孝、ちくま新書:2010、1、10)
メディアに勤める一員としては、本当に「ひとごとではない」ので興味深く読んだ。主に新聞の話が多かったが、後半はテレビの話も。
冒頭の話、アメリカのある地域の新聞社が潰れたら、その地方での地方議会の立候補者が減り、投票率が下がったという話は興味深い。メディアの存在は、たとえ「公共メディア」ではなく「商業メディア」であっても、単なる「企業」という存在ではなく、民主主義と密接につながっているということの一つの現れである、ということ。そういう存在でなくてはならない、と。必ずしもそうではない場合もあるだろうが、ちょっと驚きであった。自戒の念を持って読んだ。
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