新・読書日記 2010_031
『警官の血・上巻』(佐々木譲、新潮文庫:2010、1、1)
今年の直木賞作家・佐々木譲の、渾身の作品。最新作ではないが、これは「代表作」と言っていいだろう。文庫本で上下各500ページ近い大作。親子3代の警官の生き方を、一本の筋を通して書かれている。大河ドラマである。
私が初めて著者の作品を読んだのは『笑う警官』であり、そのタイトルが「海外のミステリーとおんなじだなあ」と思ったのだが、それもそのはず、佐々木の『笑う警官』は、海外のその作品へのオマージュとして書かれたものだった。その海外の方の『笑う警官』の著者の作品に、やはり『警官の血』のような作品があるそうで、その意味ではこれもまた、オマージュ的な作品なのであろう。
読み出したら止まらない、一気に夜中までかかって、上巻を読み終えた。
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