新・ことば事情 3826
3826「ピンストライプとペンシルストライプ」
「ピンストライプ」という言葉を聞いたことがありますか?スーツなんかで、細い縦縞の線が入っているもの。そして、大リーグのニューヨーク・ヤンキースのユニホームのような縦縞の模様もたしか「ピンストライプ」と言いますよね。
ところが、「ミヤネ屋」で宮根さんが「ピンストライプ」という言葉を使ったのを聞いた女性スタッフから、
「ペンシルストライプではないのか?」
と言われました。
え?「ペンシルストライプ」?た、確かにそういう言葉も聞いたことがあるけど・・・「ピンストライプ」は間違いなの?と思って調べました。ネットの「ファッション用語集All About」というサイトに、両方載っていました。
「ペンシルストライプ」=「ペンシルストライプとは文字通り、鉛筆で引いたような細い線で描かれた縞模様のこと。ペンシルストライプは鉛筆で線を引いたような太さの縞模様で、ピンストライプより太く、チョークストライプより細い。ピンストライプよりもカジュアル感が強く、色合いもより濃くバリエーションが広い。(以下略)」
そうなのか!「ピンストライプ」の方が細いのか!確かに「ピン」で引っかいた方が「鉛筆(ペンシル)」で書いたよりも細くなるよね。ついでに「ピンストライプ」も見ておきましょう。
「ピンストライプ」=「ピンストライプとは、もっとも細い縞柄。ピンでひっかいたように、極細の縞柄のこと。細かい点線の縞柄を呼ぶこともある。ピンストライプは、地色と縞の色の濃淡の差が大きい場合が多い。ネクタイ、チーフ、シャツ、ズボンなど、メンズライクなアイテムに幅広く愛用されている。」(以下略)」
なるほどなるほど、「メンズ・ファッション」つまり「紳士用」に使われているので、女性スタッフは知らなかったのかもしれませんね。
ちなみに『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』『広辞苑』には「ペンシルストライプ」は載っていましたが、「ピンストライプ」は載っていません。『三省堂国語辞典』『明鏡国語辞典』『岩波国語辞典』『新潮現代国語辞典』は、どちらも載っていませんでした。
Google検索(1月25日)では、
「ピンストライプ」 =31万7000件
「ペンシルストライプ」=1万8000件
で、ネット上では「ピンストライプ」の方が圧倒的に使われていました。